ある日、隆士が学校から鳴滝荘に帰ってくると、そこにはバケツが転がっていた。 (なんか、この光景デジャブが…) そう思っていた矢先に、置くのほうから物音がした。管理人室――梢の部屋だ。 (もしかすると、いや、もしかしなくてもこれは…) 一応ノックしてドアをあけるとそこには――― 「おー…」 梢は魚子へと変わっていた。 隆士の存在に気づき、魚子は突っ込んでくる。 「お兄ちゃんだーーーー!!!」 「うわわ、魚子ちゃん!?」 がばっと抱きつかれそのまま倒れてしまう。 魚子はそのまま擦り寄ってくる。 「お兄ちゃーん、遊ぼーー!」 (うわわわわわわ!!!!) 魚子は精神年齢は6歳でも、肉体年齢は梢のまま。つまり17歳である。 そんな彼女に擦り寄られては、隆士はたまったもんじゃない。 何とかして離れようと後ろに下がるが、魚子の胸が丁度、隆士の股間の位置にあたり、 帰って逆効果になってしまう。 (うわーーー!!!?む、胸が…そんなとこに当たったらヤバイって!!!) 魚子の柔らかな胸に圧迫された隆士のそれは大きくなってしまう。 「?お兄ちゃん、なんかここ変だよ?おっきくなって、固くなって…」 魚子が隆士のそれに気づき、隆士はさっと押さえた。 「な、魚子ちゃん!遊ぼう!遊んであげるから離れて!!!」 「?」 魚子は?マークを浮かべたまま言われたとおりに離れる。 (ふぅ…気持ちよかったけど…危なかった…) とりあえず、抱きつかれないように遊んであげないと… そう考え隆士は魚子に尋ねた。 「魚子ちゃんは何して遊びたいの?」 魚子はちょっと考え、 「お医者さんごっこー!」 と答えた。 (………なんでそんなのばっかり) 隆士の頭の中で魚子の体のいろんなところを調べてるシーンが妄想される。 隆士は頭を振った。 「えっと、違う遊びにしない?」 「やだー!魚子お医者さんごっこがいいー!!」 瞳に涙をためてわめく。こうなっては手がつけられない。 「わ、わかったよ」 自分の変な妄想が悪いのだ。そういう考えがなければただの遊びだ。 自分にそう言い聞かせる。 「じゃあ、魚子がお医者さんー」 ………え? (なんだ、よかった。僕がお医者さんじゃ無かったのか) 隆士はほっと息をついた。 魚子はどこにあったのか聴診器をつけてよってくる。 「はーい、おなかを出してくださーい」 「はーい」 隆士は言われたとおりに服をめくる。 魚子はじぃ〜っと隆士の体を見つめている。 「?魚子ちゃんどうしたの?」 「どおしてお兄ちゃんは胸が小さいの?」 いきなりの質問に戸惑いながら答える。 「そ、それは、僕は男だからだよ」 「どおして男の人は胸が小さいの?魚子のだって―――」 言いかけて、自分の服をぺらりとめくり下着を外し、隆士に胸を見せつける。 「―――ほら、こんなに大きいよ?」 ぷるんとした胸が隆士の目の前に迫った。 「うわわわわ!!!!魚子ちゃん!!!服ちゃんと着て!!」 「なんで?なんでー?」 魚子は自分の胸を隆士の顔にむにむにと押し付ける。 「お、男の人は赤ちゃんにおっぱいをやる必要が無いからだよ!!」 そう言うと魚子は納得したように頷いて服を下ろす。 「そっかぁ!お兄ちゃんて物知りだねー!!」 隆士は隆士でパニック状態だった。 (見ちゃった…ていうか顔に…胸が…!!) 収まったはずの男の衝動が再びこみ上げてくる。 魚子はそれを見逃さなかった。 「お兄ちゃん、それなぁに?」 「!!」 隆士の股間をじっと見つめる。 「おちんちん?男に人はおちんちんがついてるんだよね?なんで?」 「そ、それは…」 魚子は目をくりくりさせて――というか、ギラギラさせて隆士に近づく。 「なんでなの?なんで大きくなるの?」 「えっと、それは…」 なんとか打開しようにも、逃げれそうに無い。魚子はじりじりと近づいてくる。 「お兄ちゃんのおちんちん…見せてーっ!!」 がばっと飛びついてくる。見事に捕まってしまった。 下手に暴れたら彼女を傷つけてしまうかもしれない。そう思うと抵抗できない。 ズボンのチャックを下ろされ、ズボンも脱がされ、トランクスも下ろされる。 「おー……」 魚子は隆士の大きなそれを凝視する。 隆士はあわあわとすることしかできない。 「お兄ちゃんのおちんちん、大きいねー」 褒めてるんだろうか。 魚子はおもむろに隆士のそれを触れてくる。 「う、うわあ!!?」 隆士は驚いてビクンと動かした。 「う、動いた…!」 魚子は新しいおもちゃでも見つけたかのような顔をしている。 「おもしろーい!!」 隆士のそれを指でつついたり、皮をむいてみたり、舐めってみたりする。 「う、ぐ…!」 ビクンビクンと動くのを魚子は面白そうに眺める。 「いいなー、何で男の人にしかついてないの?魚子も欲しいよ」 そう言って今度は自分のスカートをめくり、パンツを少し下ろす。 「魚子はおしっこの出る穴しかないもん。お兄ちゃんみたいなのが欲しいよ」 自分の秘所を開いて見つめる。 「お兄ちゃんのもっと触らせてー!」 「だ、ダメだよ!ダメだってーーー!!!」 しかし魚子は飛びついてくる。隆士はとっさに受け身をとろうとして頭を少し伏せたら… 魚子の頭とゴツンとぶつかった。 「うう゛〜〜…」 目をくるくる回して魚子ちゃんは気絶してしまった。 「〜〜〜…いてて……助かった?」 いや、そうでもない。こんな状況で梢ちゃんが起きたらどうしよう… しかし、それはすぐ現実のものとなった。 「ん…んぅ……あれ…私…?」 目がさめた梢は、ぼうっとした目をこすり周りを良く見渡すとそこには―― 「白鳥…さん…?……えっ!!?」 無理やり服や下着を脱がされて、いじられた感のある隆士が力なく倒れていた。 そして、梢自身も下着を着けていないのに気づく。 「あ、えっと梢ちゃん、これは…」 急いで服を着なおす。何とかごまかそうにも何も思いつかない。このままでは自分がやったと思われてしまう。 (どうしよう、どうしよう!魚子ちゃんのことを言うわけにもいかないし!!もうダメだー!!梢ちゃんに嫌われるぅ!!) しかし隆士の予想とは反対に、梢はこんなことを尋ねてきた。 「もしかして…私がやったんですか?」 「え…?」 「私が…白鳥さんのことを………辱めたんですか…?」 予想外の問いになんと答えたらいいのか分からない。 「あ…いや…その…」 「そう…なんですね…」 なぜそんなことを訊くのか隆士は分からなかった。 「さっき、白鳥さんのことを思って…その……自慰、してたんです…」 梢は泣きそうになりながら言う。 「すごく気持ちよくなって、その後のことはよくわからないんですけど…でも…」 どうやら魚子になった原因はバケツではなくオナニーらしい。 「うっすらと覚えているんです。私が白鳥さんに無理やり嫌なことをしたのを…」 記憶の補填が梢にそういう記憶を残したらしい。間違ってはいないが。 (ていうか梢ちゃん、僕のことを思ってしてたんだ…) 嫌なことをされたよりも、梢が自分のことを思って自慰してくれたことのほうがびっくりである。 「…こんな私でも、白鳥さんは………  白鳥さんは……私のことが好きなんですか?」 「……うん。好きだよ」 「!…どうしてですか!?」 梢は驚いた顔で尋ねる。 「……梢ちゃんだって人間なんだから、そういう性欲だってあるはずだよ。  自分に自制が効かないことも誰にだってあるよ。人間は欲が深いから…  でも僕は梢ちゃんがいやらしいとか、欲深いとか思ったわけじゃないよ?  梢ちゃんが僕と、えっと…そういうことしたいって思っててくれたなら、僕は嬉しい。  梢ちゃんはあまりそういうこと知ってそうにないからびっくりしたけど…」 それが隆士の気持ちだ。梢だって人間だ。好きな男とセックスしたいと思うだろうし、 自分だって梢とやりたいと思う。梢のことを思ってオナニーしたことも何度もある。 第一、服を脱がしたのは魚子である。それに悪気があるわけでもないし、彼女は6歳だ。 いろんなことに興味があるのだろう。羞恥心が芽生えるにはまだ遠い。 「つまり…僕が言いたいのは、その…したいんだったら、言ってね?」 結局のところ、たどり着くのはそこである。 「じゃあ…私と付き合っててくれるんですね?」 梢は恐る恐る尋ねる。 「もちろんだよ」 隆士の答えに安堵の表情を浮かべる。そして今度は顔を真っ赤にしてとても小さな声で言った。 「…たまに一緒に寝ても……いいですか?」 恥ずかしいのだろう。 梢にとってそういうことを言うのはかなりの勇気と労力を使うようだ。 それは自分にも同じことが言える。今度は自分が答える番だ。 「………うん、それは…僕がお願いしたいくらいだよ」 梢をぎゅっと抱きしめる。 「じゃあ…今日からでもいいですか?」 「うん」 「すごく…嬉しいです」 ふたりはその後もしばらく抱き合っていた… その夜、ふたりは熱い夜を過ごしましたとさ。 おしまい。 あとがき: とりあえず昨日書いたものを投下してみました。 魚子で始まったのに梢で終わっていて、さらに、 これからって時で終わってしまいました。 つまり自分にはあまり技量ないです。 まぁ、あれです。 それなりに…楽しんでもらえたら嬉しいです…