---------------- 白鳥隆士×紺野棗 ---------------- 「わたしは……紺野棗…………かも」 (……かも? 悪い子ではなさそうだけど……またおかしな人格が……)  白鳥隆士は紺野棗と名乗った少女の前で途方にくれていた。 (一体何人いるんだ? 今のところ五人目だけど、もっといるのかな?)  一人悶々と考える隆士。 「……は?」  棗がつぶやく 「えっ!? な、なに?」 「……あなたの…名前は?」 「ああ、白鳥隆士だよ」 「シラトリ……リュウシ……」 「そうだ、こんな所にいたら風邪ひいちゃうよ。中に入ろうよ」 「……うん」 「ここが棗ちゃんの部屋だよ」  隆士はとりあえず梢の部屋まで案内してきた。 「じゃあ僕も部屋に帰るよ。それじゃ、おやすみ」  そう言って立ち去ろうとする隆士だったが、前に進むことが出来ない。  振り返ってみると、棗が隆士の服をがっちりと掴んでいた。 「……あの? 棗ちゃん?」 「……一緒に……いて欲しい…………かも」  隆士は棗の意図を考える。 (寂しがりやなのかな? まさか……いや、僕はいったい何を想像してるんだ)  一人で悶える隆士を、棗は心配そうに見つめる。 「……やっぱり、イヤ……なの?」 「いや……だってもう夜も遅いし……」  棗は隆士の服を離した。 (寂しそうだ……でも、いやいや、やっぱり……はぁ) 「ちょっと待って」  棗が振り返る。 「やっぱりお邪魔しても……いいかな?」  棗は『ほうっ』とした笑顔を浮かべて、コクコクと頷いた。  隆士は心の中でため息をつく。 (はやく部屋に帰らないと明日の課題が……今日も徹夜になってしまう〜)  しかし隆士の願いは届かないのだった。 「ねぇ、そろそろ寝ない?」  隆士の問いかけに棗は無言の視線を返す。 「い、いや別にいいんだけど……もう三時だよ……」  二人の前にはトランプが並べられている。神経衰弱に永遠と付き合わされた隆士の神経は、文字通り衰弱していた。 (誰か……助けて……)  隆士は心の中で叫ぶが、答えるものは誰もいない。  棗は無言で立ち上がると押し入れから布団を出し始めた。 (よかった〜、ようやく解放してくれるか……今からやれば何とか間に合う、かも……) 「……一緒に……て…………ほしい、かも」  そうつぶやくと棗は服もそのままで布団に入る。 「え?」  一瞬意味がわからない隆士。 (ええ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!)  心の中で大絶叫。 「そ、それはさすがに……」 「……ダメ?」 (いや、ダメだろうそれは……でも……)  棗の表情は変わっていないように見えるけど、不安そうなオーラが出ていた。 (まあ、棗ちゃんが寝たらこっそり出て行けばいいか……)  諦めた隆士は、棗からなるべく離れて布団に入る。 253 名前: 242 [sage] 投稿日: 05/02/23 00:19:56 ID:BKGWoJZC  もちろん一人用の布団なのでそれほど大きいわけではない。 (ああ……体があたってるよ。僕はどうすれば〜)  複雑な涙を流す隆士。 「…………す〜」  となりから寝息が聞こえた。  横にいる棗のほうを見てみる。 (もう寝たのか……? とにかく良かったこれで課題が……)  ここぞとばかりに布団を出ようとする隆士。 「…………う〜ん」 「えっ……うわっ!」  布団から出て行こうとした隆士に寝ぼけた棗が抱きつく。  隆士は抱き枕状態にされてしまった。 (あ〜、胸があたって……いやいや、何とかしなくては……)  打開策を探す隆士……ほどなくして諦める。 (もうだめだ……諦めよう。でも……)  目の前にある棗の顔を改めて見る。 (あぁ、やっぱりかわいいなぁ……)  隆士は目を閉じた。顔がゆっくりと棗に引かれていく。  ちゅっ。  二人の唇が軽く触れ合う、その瞬間……  ぱちっ。  棗が目を開けた。  しかし隆士は目を閉じているので気が付かない。 「…………」 「…………」  長いキスの後、ゆっくりと目を開ける隆士。  超至近距離で目が合った。 「…………え? え〜〜〜〜〜〜!」  大絶叫をあげる隆士、その声を止めるように今度は棗が唇を押し付ける。 「んっ、棗ちゃん」 「…………嫌じゃ…ない…………かも」 「でも……」 「…………隆士君は、イヤ?」 「いやそんなこと全然ないよ!」  その言葉を聞いて、棗は隆士にぎゅっと抱きつく。 「…………とっても…あったかくて…気持ちいい……」  日頃タマなしやらなんやら言われている隆士。  しかし、布団の中で女の子に抱きつかれて、その上キスまですればもう歯止めが利くはずはない。 (あ〜、もう我慢できない!) 「棗ちゃん……んっ、ちゅ」  隆士はもう一度棗にキスをすると今度は舌を入れ棗の口内をかき回す。  ちゅ、ちゅっ、ちゅく、ちゅく  ざらついた舌が絡み合い、互いの唾液を求めて激しく動く。  棗は「ほうっ」とした表情になっていた。 「……ドキドキ…してる」  棗はそう言って隆士の手を自分の胸に押し当てる。  隆士の手に柔らかな棗の胸越しにトクン、トクンと心臓の鼓動が感じられる。  ちょっとだけ手に力を入れてみる。 「あっ……」  棗が甘い声をあげる。  その声がもっと聞きたくて隆士は両手で棗の双房を服越しに弄る。 「んっ、はぁ、あん……」 「棗ちゃんの声かわいい」 「はぁ…うれしい……かも」  棗は一度隆士の手を離させると、服を下着ごと捲り上げる。  形の良い、張りのある胸が空気にさらされる。 「……もっと……さわって…ほしい」  今度は隆士の手が直に胸に触れる。 (ん、すごく…柔らかい……)  隆士はゆっくりを円を描くように胸に刺激を与える。 「はぁ……いい……かも」  棗の乳首はもうピンと立っている。口に含んで舌で転がしたり、軽く歯で刺激を与えたりする。 「あぁ! ……すご…く……いいの…あっ!……」  だんだんと棗の声が大きくなっていく。 (そろそろいいかな……)  隆士は棗のミニスカートに手を伸ばすと、そっとめくり、その下に隠された下着に手をかける。 「ほんとにいいの?」と目で棗にたずねる。  棗は小さく、ほんとに小さく、だけど確かに頷く。  隆士は棗の下着を膝のあたりまでおろすと、棗の秘所に指を這わせる。 「……ダ…メ……そんなところ……汚い…」 「汚くなんか無いよ、とってもキレイだよ」  隆士は指を挿しいれ、くちゅくちゅと弄りはじめる。  胸への愛撫によってすでに湿り気を帯びていた秘所に直接刺激をくわえると。  すぐに愛液が溢れ出てくるのがわかった。 「……はぁ…へん…な…感じ……でも…気持ちいい…………かも」 「もう挿れてもいい?」 「……い…れる?」 「えっと、僕とひとつになる…というか…なんというか」 「……よく……わから…ないけど……ずっと…いっしょにいて…ほしい…………かも」  隆士はその答えを「YES」と解釈する。 「ちょっと痛いかもしれないから……なるべく力をぬいて……」  コクンと頷く棗。  隆士はゆっくり棗のなかへと入っていく。 「……あっ! イタァ……」  棗の体がピクっと固くなる。  隆士でさえ痛いぐらいの締め付けだった、本人はもっと痛いのだろう。  見ると、大きな瞳にうっすらと涙をためている。 「大丈夫だから、リラックスして」  棗の緊張をほぐすようにやさしくキスをする、少しは効果があっただろうか。 「……だ…いじょうぶ……わたし…がんば…れるから」 「ほんとに? 痛いなら……」  棗はふるふると首を振る。  隆士は頷くとゆっくりゆっくりと奥まで挿入する。 「んっく! はぁ! …………いっぱい…感じる」 「棗ちゃん、すごく気持ちいい」 「……きもち…いい? う…れし…い」 「ゆっくり、動くよ」 「えっ……あぁ…ん!」  かなりきついが十分な愛撫によってぐしょぐしょになっている。  そのおかげで何とか動くことができた。  ちゅく、ちゅく、ちゅく、ちゅぷ、ちゅぷ  二人の接合部から水音が響く。 「あぁ! あたし…のなか……はいっ…てる」 「棗ちゃん、大丈夫?」 「だ、だいじょ…う…ぶ…………かも」 (……『かも』って……大丈夫なのか?)  隆士はちょっと心配になってペースを緩める。 「……んっ! はぁ! はぁ! ほ…んとに…大丈夫だから」 「じゃあ……もうちょっと速く動くよ……」 「……うん、ひゃぁ! はぁ! っくはぁ!」  快感に耐え切れず、激しく腰を振りはじめる隆士。棗はだんだん大きな嬌声をあげはじめる。 「あっっ! んっ! はぁ、気持ち…いい?」 「うん、すごく…気持ちいいよ。もう出そう……かもしれない」 「きゃ! はぁぁ! はぁ! ……で…そう…って?」 「えっと……くっ、ダメだもう出ちゃう」  隆士は間一髪で棗から引き抜くと、下腹部に精を放った。 「はぁ、はぁ、すごくよかったよ……でも、大丈夫?」 「ん、ちょ…っと、疲れた…………かも。でも……うれし…かった。一緒に…なれ…たんだよね」 「うん、そうだね」  やさしく微笑んで答える隆士。 「……すごく…『ほうっ』って…なったの…………あたし…一緒…に…いても…いいんだ…よね」 「もちろん! ずっとここにいて良いんだよ!」 「よ…かった……」  そう言って、棗はゆっくりと目を閉じた。 「ふぁあ、結局ほとんど眠れなかった……」  翌朝、隆士は目をこすりながら何とか起き上がる。  あの後、棗が眠るのを待ってこっそりと自分の部屋に戻った。しかし、すぐに寝付けるはずもなく、朝方まで悶えていたのだ。 「昨日はあんなことになっちゃったけど……憶えてないんだろうな梢ちゃん」  解離性同一性障害である彼女は、一度眠れば主人格である青葉梢に戻ってしまう。  今度いつ紺野棗に会えるのか、それは全くわからない。  顔を洗いに洗面所へ行く途中、梢に出会う。 「あっ! こ、梢ちゃん、おはよう……」  隆士はちょっとしどろもどろになりながら挨拶をする。 「…………」  梢は眠そうな顔でぼおっと立っている。髪も昨日のままのツインテール。 「……梢ちゃん?」 「……こずえ…じゃ……い…………かも」 「も…もしかして!? 棗ちゃん?」  コクンと頷く棗。 「えっ、でも…どうして……?」 「ずっ…と……一緒に…いても良いって…言った…から…」  棗は倒れるように隆士にもたれかかる。隆士は彼女をしっかりと受け止めた。 「そうだね…うん、ずっと一緒だね」  抱きしめあう二人、隆士はとりあえず幸せをかみ締める。 (何か忘れているような……まっ、いいか)  その後、隆士が珠美と銀先生に折檻されたことは言うまでも無い。  まぁ、その分を差し引いても、隆士は十分幸せだったのだけれど…… あとがき: アニメでは今日から登場らしいので、記念にコレクトで一本書いてみますた。 本当はこの後、前回同様にラブラブな感じになるはずだったのだけれども、 なんだか白鳥君レイプものみたいになっちゃったので続くかどうか微妙(´・ω・`) 先に上がっていた作品が素晴らしかったので、エロ優先で書いてみたのが失策か。>>307さんスメンナサイ あと、キャラの口調をきちんとトレースするのって難しいですね・・・