-------------- スク水ウォーズ -------------- 「待つのです!隆ちゃん!!」 「い、嫌だよ!」 その日、白鳥隆士は隆子ちゃんカツラをつけて鳴滝荘廊下を走っていた。いや、逃げ回っていた。 「コレを着てあなたも正しい服飾になるのです!」 追跡する者、青葉梢・・・・・・ではなく今日は緑川千百合ちゃん、が服を片手に追ってくる。 「間違ってる!ソレは明らかに間違ってるよ千百合ちゃん!!」 「いいえ、正しいのです!!これこそが隆ちゃんにふさわしい!!」 そうしてバッ!と前に掲げているモノ・・・・ 妙に服の面積が少なくて、黒くて、胸の辺りに名札が付いている…… そう、スクール水着(女性用)である! 「さぁ、隆ちゃん!コレを着てアナタも正しい・・・」 こんな時、いつもは周りの状況に流されっぱなしの白鳥くんだが、 「イヤだよ!そればっかりは絶対イヤだ!!」 さすがに男として、何より人として断固として拒んだ。 「逃がしませんよ、隆ちゃん!」 「うう、何でこんな目に・・・・」 逃げ回りながら事の発端を思い出す。 事の発端は1時間ほど前の事、 「ただいま〜」 「お帰りなさい、白鳥さん」 帰ってきた白鳥くんを梢ちゃんが迎える、ここまでは普通の光景だ 「あ〜、今日も疲れたなぁ〜」 「白鳥さんお疲れですか?」 「うん、ちょっとね」 「あ、あの・・・・・よろしければ、肩でも・・・揉んで差し上げましょうか?」 「えっ!じゃ、じゃあお願いしようかな・・・」 もじもじしながらそう言ってくれる梢ちゃんの可愛らしさにドキドキしつつも、しどろもどろに答える  もみもみもみもみ いつかのように縁側に座って肩をもんでもらう 以前ならガチガチになってしまう所だが、今は付き合っているという状況からか、自然にふるまえる。 「気持ちいいですか、白鳥さん?」 「うん、ありがとう」 と、振り向いた。  ポフッ 何かやわらかいものに顔が当たる・・・・と言うよりやや顔が埋もれてる そう、梢ちゃんの胸に。 「・・・・・・・」 「・・・・・・・」 「・・・・・・・ハッ!ゴッ、ゴメン!!」 あまりに突然の出来事で顔を放すのを忘れていた 梢ちゃんは表情が固まっている と、梢ちゃんの顔がだんだん赤くなってきた プシュー・・・・ボンッ!!!そんな音と共に梢ちゃんは真っ赤な顔して倒れた。 「こ、梢ちゃん!」 数分後 目覚めた梢ちゃんは千百合ちゃんになっていた、そして 「ホーーーーーーーーーー!!!!!」 「うわっ!!」 走り去ってしまった・・・・・。 「あぁ、そうか」 今日は顔を隠すものが何も無かった。 「ふぅ、あまり気が進まないけど・・・・・」 部屋にカツラを取りに戻った。 そしてカツラを着けて出てくると、 荒い息をした千百合ちゃんが縁側で座っていた。 そして廊下の向こう側には毎度のごとく桃野さん、朝美ちゃん、沙夜子さんの三人が着せ替えられて散らかっていた。 「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ・・・・・」 「ち、千百合ちゃん?」 「ハッ!隆ちゃん!?」 今度は逃げられずにすみそうだ。 「大丈夫?」 「え、ええまぁなんとか」 「ゴメン、驚かせちゃって」 「いえ、それはいいんです。それよりも隆ちゃん」 「なに?」 「またそのような正しくない格好を・・・」 「ハイ?」 ちなみに、白鳥君の格好は背中に「抜群」前面に「達人」と書いてあるシャツである(4巻参照) 「ちょっと待ってて下さい、すぐに選んできてあげます」 「いや、あの・・・・」 千百合ちゃんは足早に衣装室に歩いていった、 そして待つこと数分後、 何かブツブツ言いながら千百合ちゃんが出てきた 「コレはさすがに・・・・・・いや、でも・・・・・・・・この機会に・・・・たとえ私が・・・・・・・よし!」 そして突然笑い出す。 「ふふっ、ふふふふふ」 なんだか凄い笑みを浮かべている。 「あの〜、千百合ちゃんどうしたの?」 「あぁ、隆ちゃん決まりましたよ。コレです」 「これって、これって、これって・・・・・」 「さあ!初の試みですよ!!」 「スクール水着じゃん!!しかも女子の!」 「ええ、そうです」 「こ、これを僕が?」 千百合ちゃんは笑顔でうなずく 「い、いやだぁぁぁ〜」 白鳥君は逃げ出した 「あぁっ、待つのです隆ちゃん!!」 こうして白鳥くんの逃走が始まった 「くっ、ボヤボヤしてる場合じゃないな」 回想を終えた白鳥くん。かなりあせっている ああなった千百合ちゃんは誰にも止められない、逃げても無駄な事だろう。 だが、あれを着るのだけはゴメンだ。 「早く逃げないと」 ふと、こんな事前にもあったなぁと思い出す。 そう、初めて千百合ちゃんと会った時だ。 「あの時は確かトラップに引っかかって・・・・・ん?そう言えば」 トラップのことを思い出して走りながら廊下の先を見ると、少しヘコんだ場所があった。 「危ない危ない、思い出して良かった。・・・・とうっ!」 白鳥くんはジャンプして飛び越えた。 実際の所、避ければいいのだが、なんとなく飛び越えたかったのだ。 しかしそれがアダとなった。 スタッ、ガコ!「なぁっ!」ズボッ!!! 考えが甘かった、着地した先にも落とし穴があったのだ 「し、しまった!!!早く抜けないと・・・・」 脇のあたりまである落とし穴から抜け出そうとじたばたもがく。 「くおおおおおお!!!ふぅ・・・・・」 やっとの事で抜け出せた、が 「つーかまーえた♪」 「ハッ、しまった・・・・!!」 千百合ちゃんが眼前に迫ってくる。 「ち、千百合ちゃん落ち着いて!僕にそれ着せたら千百合ちゃん多分気絶しちゃうよ!?」 「もとより承知の上です、こんな機会滅多にありませんからねぇ、 たとえ結果として気絶する事になってもチャレンジする価値はあります」 「でも僕男だよ!?」 「言ったでしょう?隆ちゃんは性を超越した存在だと。カツラさえ着けてればOKです」 「そんな無茶苦茶な・・・・」 「さぁ、お着替えタイムです!」 邪悪な(?)笑みを浮かべたまま千百合ちゃんの腕が高速で迫ってくる。 この時千百合ちゃんの腕が4〜5本に見えたとか・・・・。 あっという間に上着のボタンが外され、靴下がはぎとられていく 残るはズボン、シャツ、パンツである。 「う、うぁぁぁぁぁ!!」 隙を突いて逃げ出そうとする白鳥くん。 「逃がしません!」 と、千百合ちゃんの手が白鳥くんのズボンをつかむ。 そして、お約束が起きた。 ズルリ 脱がしかけのズボンが脱げた、それも パ ン ツ も ろ と も ゴンッ!! ズボンが引っかかって頭から転んで気を失う白鳥くん。 そして、orz ←こんな体勢の白鳥くんのあらわになった尻を真正面から見てしまった千百合ちゃん。 「あ・・・・あぅ・・・・」 プシューと真っ赤な顔から蒸気を立てながら何とか正気を保とうとする千百合ちゃん。 しかし、ある事に気づいてしまった。 白鳥くんは膝までズボンが下がっている。 そして尻を千百合ちゃんに向けた状態で気絶している。 千百合ちゃんは見てしまった、裏側から白鳥くんのおいなりさんを・・・・。 ボカーン!!! 千百合ちゃんの頭は大爆発を起こした。 そして仰向けにぶっ倒れて気絶してしまった。 全てが終わった 後に残るのは、着せ替えられた桃野さん以下2名。 シャツ1枚でケツ丸出しのまま気絶している白鳥くん。 これ以上ないほど顔が真っ赤な状態で気絶している千百合ちゃん。 名札に「しらとり」と(わざわざひらがなで)書いてある放置されたスクール水着。 パシャリという音、「ふふふ〜」と言う謎の声。 まさに混沌(カオス)である。 死屍累々のこの状態は灰原が帰ってくるまで続いた。無論、最初に白鳥くんを起こした。 ちなみに、後日。 白鳥くんは珠実ちゃんに服従を誓ったとか。 もちろん、梢ちゃんは何も覚えていない。 あとがき: とりあえず終了です スンマセン、訳わかんないですよね ただおいなりなだけの話が何故か書いてるうちに膨らんでって・・・・ しかもエロ無いし・・・・修行しなおしてきます