それは久々に旅に出たときの事だった。 平和になって、イリアとアドビスに住むようになってから3ヵ月。 国の行事や公務が一息ついた俺様は、イリアを久々に国の外へ誘い出した。 「ねぇシオンー!あそこに見たことない村が見えるよ!」 アドビスから歩いて数時間、丘を上がって景色を眺めていたときだった。 「ん…?…あんなところに村があるなんて知らなかったな。」 最近出来た村なのか、あまり大きな建物があるようには見えない。 名物があるとも思えない村だ。 …しかしイリアの興味を引くには十分な存在だった。 「ねぇシオン!行ってみよーぅよぉー!」 目をうるうると輝かせたイリアが俺の袖をつかむ。 「…またお前…。まぁ…どうせ今からアドビスに帰るには遠すぎるしな。あそこで一泊してから帰るか、イリア。」 実際、アドビスからはずいぶん離れてしまったため、今日中に帰ろうとしても、着く前に夜になってしまうかもしれない。 しかも帰り道もイリアがいつ道草食いたがるか…。 俺が色々と思考をめぐらせていると、イリアがほっぺたを目一杯に膨らまして 「シオン…イリアじゃないもん。」 「…あぁすまない。うりっく。」 俺は台本を棒読みするように訂正した。 久々に旅に出るとなったとき、ウリックはるんるん気分で昔の服を取り出してきて、 《旅の間くらいは久々に、僕のことウリックって読んでね♪》 と言った。 なぜそこまで名前にこだわるのかは俺様には理解できない。 まぁその考えこそが…「ウリック」なのかもしれないが。 俺の棒読みの返答に頬を膨らませたままのウリックは、すたすたと村へと歩きだしていた。 「オイウリック!俺様を追いてく気か!」 村の唯一の宿屋での出来事だった。 「べ、ベットが一つしか無い?!」 俺様は思わずあとずさりしていた。 「どうしたの?シオン、顔真っ青!そんなに僕と寝るのやだ?」 「やややややヤダとかそういう問題じゃ…。」 うろたえる俺を無視して、ウリックは宿帳にサインをした。 「今空いてる部屋ここしかないんで我慢してくださいねぇ、その代わり宿代は半額ですから!」 「うわぁいありがとうおばさん!よかったね、シオン!」 半額の料金に感動したのか、ウリックは満遍の笑みで俺を見ていた。 バタン。 部屋に案内され、ウリックはすでにくつろぎ状態だ。 そして真っすぐにベットに向かい、ドサっと横になる。 「シオンーベットふかふかーおっきーねー♪シオンもおいでよ!」 ウリックはぱたぱた走ってきて、俺をひっぱった。 俺はひっぱられるまま、ベットに二人で倒れこむ。 「…しおん?」 無言な俺を、少し上目使いで見るウリック。 その無垢な表情が、俺の何かを一瞬でくずした。 ウリックの両手を右手でつかみ、頭の上で抑えつけた。 次にウリックの上に乗り、全身の自由を奪う。 「…俺様はそんなに我慢できんぞ?」 「な、何?シオン!?」 顔を近付け、唇を奪う。 無理矢理に舌を入れ、隅々まで舐めあげる。 始めは抵抗していたウリックも次第に力が抜け、頬が赤くなっていた。 唇を離し、頬、耳にやさしく口づける。 「んっ…シオン…何するの…」 ここで一瞬理性がもどったが、熱くなった俺様の下腹部を抑えつけることはできなかった。 服の上からやさしく胸にふれる。 「う…ぁ…」 ウリックから小さく出る甘い声に、どんどん止まらなくなる自分の欲望。 やさしかった胸への愛撫が激しくなってくる。 服を脱がし、直接触ってやるとウリックは身をよがらせた。 胸を激しく触り、真ん中の突起物を摘み、転がす。 「んっ…あ…シ…オン…」 「もう我慢出来ないぞ。俺様は…」 脱がせたウリックの服をつかみ、腕を縛り上げる。 欲望のまま下の服を脱がせると、ウリックのそこはしっとりと濡れていた。 「やだ、見ないでよぉ…」 涙声を上げ、ウリックは足をとじるが、俺は足を開き割れ目を丁寧に舐め上げる。 「ふぁ…ふぁぁ!」 上にある小さなクリトリスを舐めるとウリックは悲鳴のような声を上げた。 「ダメっ!そこっ!触られると…僕おかしくなっちゃうよぉ…」 「そんなに気持ちいいのか?」 「違…っ」 さらに激しくクリトリスをなめ回すと、ウリックは小さく痙攣して、そのあとぐったりとした。 「気持ち良くないのか…こんなに濡れているのに…」 指ですくい上げると、ウリックは少しぴくっと全身を震わせた。 「やさしく、するから…」 俺はズボンを脱ぎすてて、自分のモノをウリックの割れ目に押しあてる。 「シオン待って!」 「…やっぱりいや、なのか」 「違うよ…。あの…その…シオンだから…するん…だからね…」 涙目でウリックはこっちを見た。 そんな彼女を、俺はすごくいとおしく思った。 「ウリック…」 少しずつ入っていくウリックの中は、まるで溶けてしまいそうなほどに快感だった。 一気に一つになりたい気持ちをなんとか理性で押さえながら、ウリックをこじ開けていく。 ウリックはうめきながらも、唇をかんで痛みをこらえていた。 全て入ってからも、痛そうな顔をしているウリックを見ているとなかなか俺は動けずにいた。 「…動いてもいいよ…シオン…」 「動き始めたら俺たぶん止められないと…」 「いいよ僕我慢できるから…シオンに気持ち良くなって欲しいよ…」 「…わかった、けど…」 俺はウリックのクリトリスに指で触れる。 「ウリックにも気持ち良くなって欲しい―」 腰を大きく動かすと同時に、俺はウリックのクリトリスを激しく触った。 「んああぁぁ!!」 痛みと刺激にウリックは叫びを上げる。 「ウリック…っ」 痙攣を起こすウリックの中は俺の快感をどんどん高める。 「ウリック、もう…」 「僕ももうおかしくなっちゃ…ふぁぁぁっ!!」 限界を迎えた俺はウリックの中へと流れ込んだ。 それと同時にウリックも達したのか、俺が顔を上げた時には全身ぐったりな様子だった。 全てを終え、俺がウリックに布団をかけるとウリックはすでに眠っていた。 「…あ。」 俺様はふと考えた。 俺様とウリックが一緒になったら… ウリックが次期王女?! ………。 「…はぁ。」 なんとなく先が思いやられたが…すやすやと眠るウリックはやはり愛しくて、思わず頬にキスをした。 完。。 |